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交通事故の「債務不存在確認訴訟」と「反訴」への対応
交通事故の被害者として治療を続けていたり、保険会社とやり取りをしていたりする中で、ある日突然、加害者側の保険会社から「債務不存在確認訴訟(さいむふそんざいかくにんそしょう)」という裁判を起こされ、裁判所から訴状が届いて驚かれるケースがあります。
「こちらが被害者なのに、なぜ訴えられなければならないのか?」「これからどう対応すればよいのか?」と強い不安を感じる方も少なくありません。
本コラムでは、保険会社が債務不存在確認訴訟を起こす理由やその意図、そして実際に訴えられた場合の対処法(「反訴」の手続きなど)について詳しく解説します。
一、債務不存在確認訴訟を起こされるのはどのような場合か?経験から
「債務不存在確認訴訟」とは、加害者(および保険会社)側が原告となり、被害者を被告として、「これ以上の損害賠償金を支払う義務(債務)がないこと」や「そもそも賠償責任がないこと」を裁判所に確認してもらうために起こす訴訟です。
実務上、保険会社がこの訴訟を起こしてくるのは、主に次の3つのケースです。
① 事故態様や傷害内容を考慮しても、通常より治療期間が長期に及んでいる場合
車の損傷が軽微であったり、むち打ち(頚椎捻挫・腰椎捻挫)や打撲などの他覚的所見に乏しい怪我であったりするにもかかわらず、一般的な治療期間の目安を大きく超えて長期間通院が継続しているケースです。保険会社から治療費の打ち切りや「症状固定(治療を続けてもこれ以上大幅な改善が見込めない状態)」の打診をしても被害者側が納得せず、交渉が平行線となっている場合に起こされやすくなります。
② 被害者と長期間にわたり連絡が取れない場合
保険会社の担当者からの電話や手紙に対して被害者側が長期間応答しなかったり、必要な書類を返送しなかったりして、治療状況の確認や示談交渉が完全にストップしてしまっているケースです。
③ 怪我の発生機序(因果関係)に争いがある場合
たとえば、車同士がわずかに擦れただけの極めて軽微な接触事故や、非接触の事故などで、「そもそもこの事故によって怪我をするはずがない」と保険会社側が考えているケースです。また、事故の衝撃の方向と怪我の部位が整合しない場合や、事故前からあった持病(既往症)が原因であると疑われている場合などもこれにあたります。
二、保険会社が訴訟を起こす「意図」
なぜ保険会社は、被害者に対してわざわざ裁判を起こすのでしょうか。そこにはケースに応じた明確な意図があります。
【①・②のケース】症状固定時期を確定させ、損害の拡大を防ぐため
①(長期通院)や②(連絡不通)の場合、そのままの状態が放置されると、保険会社としては「いつまで経っても症状固定日が決まらない」という状態に陥ります。
保険会社は原則として症状固定日までの治療費や入通院慰謝料、休業損害などを負担することになるため、期間が延びれば延びるほど賠償額が膨らむリスクを抱えます。さらに、交通事故の損害賠償には事故発生日からの「遅延損害金(年3%〜5%)」が発生するため、解決が長引くほど遅延損害金も合わせて膨れ上がっていくことになります。
そのため、保険会社としては「いつをもって症状固定とするか」を裁判所で決めてもらい、賠償すべき損害の範囲を明確に区切らなければならないという意図があり、保険会社側から訴訟に踏み切ることになります。
【③のケース】賠償責任がないことを確定させるため(攻撃的な訴訟)
①や②がいわば「賠償の範囲(上限)を確定させるための訴訟」であるのに対し、③(怪我の発生機序に争いがある場合)は少し観点が異なり、「攻撃的な債務不存在確認訴訟」ともいえます。
このケースでは、保険会社側は「事故と怪我との間に因果関係がない(あるいは加害者側に過失がない)」と主張し、「保険会社側には一切の賠償責任がないこと(支払うべき債務が0円であること)」を裁判で確定してもらうために訴訟を起こしてきます。
三、債務不存在確認訴訟を起こされたら?
全く焦る必要ありません。裁判所から債務不存在確認訴訟の「訴状」が届いた場合、まずは指定された期日までに「答弁書」を裁判所に提出し、保険会社側の主張に対する反論を行います。
その後の具体的な進め方は、訴状が届いた時点での「治療や手続きの状況」によって次の2つに分かれます。
① すでに治療を終え、賠償の範囲が確定しているとき
すでに治療が終了(症状固定)しており、後遺障害等級認定の手続きも終わっている(または後遺障害申請を行わない)など、被害者側が請求すべき賠償の範囲が確定しているときは、答弁書での反論と併せて、すぐに被害者側から損害賠償を求める「反訴(はんそ)」を行います。
反訴とは、係属中の裁判の中で、被告(被害者)が原告(加害者側)を相手取って逆に訴えを起こす手続きです。被害者側が反訴を提起すると、その中で損害賠償額の全体が審理されることになるため、保険会社側が起こした債務不存在確認訴訟は役割を終えて基本的には「取り下げ」となり、以後は被害者側が起こした「反訴」のみが継続していくことになります。
② まだ治療中の場合や、治療を終了して後遺障害手続きをしていない場合
現在も治療を継続している最中であったり、治療は終了したもののこれから後遺障害等級認定の手続きを行う段階であったりする場合は、被害者側の最終的な損害額がまだ確定していないため、すぐに反訴を提起するわけにはいきません。
この場合は、まず債務不存在確認訴訟の中で「現在も治療が必要であること」や「これから後遺障害の手続きを行う予定であること」などを主張し、当面の訴訟対応を進めていきます。そして、治療が終了した後や、後遺障害手続きで認定結果が出た後に、確定した損害額をもとに「反訴」を提起するという流れになります。
四、債務不存在確認訴訟における注意点
実際に訴状が届いた際、被害者の方が特に注意すべきポイントは以下の2点です。
① 訴状を絶対に放置しないこと
「被害者である自分が訴えられるのは納得がいかない」といって、裁判所から届いた訴状を無視・放置してしまうことは非常に危険です。
答弁書を提出せず裁判の期日にも出頭しないでいると、保険会社側の言い分が全面的に認められる判決(いわゆる欠席判決)が下されてしまいます。その結果、「すでに支払った治療費以上の賠償義務はない」「一切の賠償義務はない」といった内容が法的に確定してしまい、本来受け取れるはずだった慰謝料や賠償金が請求できなくなってしまいます。
② 「反論」だけでなく「反訴」が必要になる理由
債務不存在確認訴訟は、あくまで「加害者側に支払い義務がないこと」を確認する裁判です。そのため、その裁判の中で被害者側がしっかり反論し、仮に保険会社の請求を退ける(棄却させる)ことができたとしても、それだけでは「加害者に対して〇〇円を支払え」と命じる判決にはなりません。
裁判所を通じて加害者側に賠償金の支払いを命じてもらう(あるいは適切な金額で和解する)ためには、最終的に被害者側から「〇〇円の損害賠償を支払え」と求める反訴を起こすことが不可欠となります。
五、お困りの際は早めに弁護士へご相談を(まとめ)
保険会社から債務不存在確認訴訟を起こされた場合、相手方は交通事故の実務に精通した弁護士を立てて様々な法的・医学的主張を行ってきます。これに対抗して適切な症状固定時期を主張したり、怪我の発生機序を立証したり、適切なタイミングで「反訴」を行ったりするためには、専門的な知識と経験が不可欠です。
また、ご自身が加入している自動車保険や火災保険などに「弁護士費用特約」が付いている場合、相手方から訴えられた裁判への対応(応訴)や、こちらから起こす「反訴」にかかる弁護士費用・訴訟費用についても、原則として特約(上限300万円まで等)を利用して自己負担なく対応できるケースが多くあります。
裁判所から債務不存在確認訴訟の訴状が届いた方
保険会社から「これ以上治療を続けるなら裁判(債務不存在確認訴訟)を起こします」と言われている方
このような状況でお悩みの方は、不利な判決が出てしまう前に、できるだけ早く当事務所までご相談ください。現在の治療状況や事故態様を丁寧に確認した上で、最善の対応策をご提案いたします。

関総合法律事務所は、東京、埼玉、千葉、神奈川、静岡の皆様を中心に、法律問題でお困りの方々を力強くサポートする法律の専門家集団です。個人の方の暮らしのお悩みから、法人様のビジネスに関わる問題まで、幅広い分野で豊富な実務経験と専門知識を活かし、最善の解決策をご提案いたします。
私たちは、ご依頼者様一人ひとりのお気持ちに寄り添い、丁寧にお話を伺うことを第一に考えております。法律の専門家として、難しい法律用語も分かりやすくご説明し、ご納得いただけるまで何度でも対話を重ねますので、どうぞご安心ください。
また、お忙しい方でもご相談いただきやすいよう、事前のご予約で土日祝日のご相談にも対応しております。分野によっては初回無料相談も可能ですので、「弁護士に相談すべきか分からない」という段階でも、まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
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交通事故の「医療照会」とは?書面の内容や症状固定、一括終了への影響を解説
1. 医療照会とは?保険会社が病状をチェックする目的
交通事故の保険実務において、保険会社が主治医に対して病状や治療経過を確認することを「医療照会」と呼びます。
主な目的は、「その治療が本当に事故によるものか」「いつまで治療が必要か」を確認することです。保険会社も営利企業で、ビジネスをしているわけですので、いつまでも終わりの見えない治療費を支払い続けるわけにはいきません。そのため、客観的な医師の意見を求めてくるのです。
2. 医療照会は「書面」で行われるのが一般的
「保険会社の人が病院に来て、先生と密談するのでは?」と心配される方もいますが、実際には書面による照会がほとんどです。
書面照会の流れ
-
保険会社が被害者に「同意書」のサインを求める
-
保険会社が医師に「回答書(質問状)」を送付する
-
医師が回答を記入し、保険会社へ返送する
直接面談による照会(面接照会)が行われることもありますが、医師の時間を拘束するためハードルが高く、書面の方が圧倒的に多いのが実情です。もっとも直接照会も事案によってはありえます。その場合,保険会社の医療チームなどある程度専門知識がある方が来ていました。
3. 回答書の重要項目:「症状固定」の判断
医療照会の回答書には、治療の継続性に関わる重要な選択肢が並んでいます。特に注目すべきは、症状固定(これ以上治療しても改善が見込めない状態)に関する項目です。
医師は、以下のような選択肢から回答を選びます。
| 項目 | 保険会社の対応 |
| 症状固定は時期尚早 | 治療費の支払いが継続される可能性が高い。 |
| 〇ヶ月後が固定の見込み | その時期に合わせて治療費打ち切りの打診が来る。 |
| 既に症状固定と判断 | 即座に「一括対応(直接支払い)」が終了する根拠になる。 |
「時期尚早」か「見込み」か
医師が「まだ良くなる可能性がある(時期尚早)」と書いてくれれば安心ですが、「あと1ヶ月程度で固定の見込み」と書かれると、保険会社はその日をターゲットに治療費の打ち切りを準備します。
4. 知っておきたい「一括終了」のトリガー
最も注意が必要なのは、医師が「現時点で既に固定(完治または症状固定)している」と回答した場合です。
保険会社はこの回答を盾に、「医師が治療は終わりと言っているので、これ以上の治療費は払えません」と、一括対応の終了を告げてきます。一度医師が書面で「固定」と回答してしまうと、その後に「やっぱりまだ痛い」と覆すのは非常に困難です。
【ワンポイント・アドバイス】
保険会社から医療照会の同意を求められたら、まずは主治医としっかりコミュニケーションを取っておきましょう。「自分としてはまだ痛みがあり、治療を続けたい」という意思を医師に伝えておくことで、不用意に「固定」と回答されるリスクを減らせます。
5. まとめ:医療照会は治療の「出口」を決める手続き
交通事故の医療照会は、単なる事務手続きではなく、治療費支払いの継続を左右する重要なプロセスです。
-
基本は「書面」で行われ、直接面談は少なめ。
-
「時期尚早」「見込み時期」「固定」のどれにチェックが入るかが運命の分かれ道。
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「固定」と判断されると、保険会社の支払いは即座に終了(一括終了)する。
「保険会社から同意書が届いてどうすればいいか分からない」「治療費を打ち切ると言われて困っている」という場合は、早めに弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

関総合法律事務所は、東京、埼玉、千葉、神奈川、静岡の皆様を中心に、法律問題でお困りの方々を力強くサポートする法律の専門家集団です。個人の方の暮らしのお悩みから、法人様のビジネスに関わる問題まで、幅広い分野で豊富な実務経験と専門知識を活かし、最善の解決策をご提案いたします。
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物損事故の法律相談と弁護士費用
交通事故には,以下の3パターンがあります。
1,人損のみ
2,物損のみ
3,人損と物損の双方ある
今回は,2と3にかかわる物損の概要を説明致します。
なお,2は純粋に物損事故と呼びます。3は人身事故と呼びますが,被害届を出していないものを全体として物件事故と呼びます。
言葉の整理は意味をなさないので,今回は物損において問題になる争点を目次形式でピックアップしていきます。
1,過失割合
過失割合は人損事故と物損事故を問わず損害額を直接左右するものになるので,最も重要な争点となります。
過失割合は判例で類型化されているものの,それに該当しない事案も多々あり専門性を要する争点です。また修正要素の主張も専門的な分析が必要になります。
2,修理費
主にバイクや車などの物損事故では修理費が問題になります。
被害に遭ったのだから修理費は全額請求できると思われがちですが,実務では,大雑把にいえば,①修理費と②車両時価額に買替諸経費を加えた金額
を比較し,低い方しか請求できないという考え方になっています。
したがって,例えば①修理費が100万,②事故当時の車両の時価等合計が50万円である場合,後者の②の50万円しか請求できないのです(厳密には事故時の時価相当額と売却代金の差額の買替差額となります。)。
この判断を経済的全損の判断といいます。
なお,車両の時価は,走行距離や年式などから中古市場において取得しうるに要する価格とされています。
3,登録手続関係費
上記2の争点で買替差額を請求する場合,実務で認められる物損事故の登録手続関係費は以下のとおりです。
〇 登録手数料相当額
〇 車庫証明手数料相当額
〇 納車手数料相当額
〇 廃車手数料相当額
〇 自動車取得税
逆に認められないものとして,
× 事故車両の自賠責保険料
× 買い替えた車両の自動車税
× 買い替えた車両の自動車重量税
4,評価損
修理しても外観又は機能に欠陥があり(技術上),または事故歴がついたことで価値の下落が見込まれる損害(取引上)を評価損といいます。前者を技術上の評価損、後者を取引上の評価損として分類されます。
物損事故における評価損は,一般的に交渉ではなかなか認められないものです。特に後者の取引上の評価損は裁判所でも判断がわかれる重要な争点となります。
裁判所は,新車購入価格,初度登録から事故までの期間,損傷の程度,修理費用等を考慮し,修理費の〇パーセントというかたちで認定する場合が多いです。
〇は1割から3割程度が多い印象です。
また,国産車より外国車のほうが認められやすい印象です。
5,代車代
物損事故では相当な修理期間または買替期間中,代車を利用した場合に代車代も請求ができます。
修理期間は1~2週間が通例であるが,部品の調達などの必要があるときは長期間認められるものとなっています。
判例では修理部品を海外から搬送しなければならず,3カ月の修理期間が長いとはいえないとして3か月分の代車費用を認めたものもあります。
もっとも,グレード,期間は問題になる場合も多く,保険会社が争うことも多い論点です。
5,休車損
物損事故で営業車の場合,修理中は事業ができなくなるため,修理期間中もしくは相当な買替期間中に休車損という損害が認めらます。
もっとも,タクシー会社の場合など,代替車両が存在するのが通常であるとして,休車損を否定した裁判例などもあります。
6,積荷その他の損害
物損事故では車両やバイクの積載物の損害や着衣や携行品などの損害も問題になります。
7,慰謝料
物損事故では原則として慰謝料は認められません。
以上,物損事故の概要を簡単にまとめました。物損事故ではお困りの方は下記に気軽にお問い合わせください。
8,物損事故の弁護士費用
【弁護士特約ありの方】
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横断自転車と右左折自動車の交通事故の過失割合
車を運転している方々は右左折時に細心の注意を払わなければなりません。
今回は,車が右左折し,他方,自転車が直進横断している場合に接触して起こる事故の過失割合について説明いたします。この事故類型は車と自転車の事故割合で最も多い印象です。
※参考:判例タイムズ38
1,297図:自転車が歩行者横断歩道を青で横断
歩行者信号機ありの自転車が青信号で横断し,車が右左折する際に接触する交通事故です。
基本:自転車10:自動車90
時速や徐行の有無等様々な修正要素の適用があります。こについてはお問い合わせください。
2,298図:自転車が歩行者横断歩道を赤で横断
上記の事例で自転車が赤の場合の交通事故です。
基本:自転車60:自動車40
修正要素の適用の有無はお問い合わせください。
3,249図,250図:自転車が歩行者横断歩道ではない場合の交差点における交通事故の場合(双方青信号)
自転車直進・自動車右折(左の図)
基本:自転車10:自動車90
自転車右折・自動車直進(右の図)
基本:自転車50:自動車50
修正要素の適用の有無はお問い合わせください。
4,260図,261図:上記3の図で信号機がない交通事故の場合
上記3と全く同じとなります。
修正要素の適用の有無はお問い合わせください。
5,262図:同一道路の同一方向で信号機のある交通事故(自動車右折,自転車直進)
基本:自転車15:自動車85
となります。
合図の有無,徐行の有無などの修正要素の適用の有無はお問い合わせください。
6,289図:同一道路の同一方向で信号機のある交通事故(自動車左折,自転車直進)
自動車が左折の場合は右折と異なり5%自動車の過失は下がります。
左の図で基本:自転車10:自動車90
となります。
また右の図290図は,追い越しの場合で,
この場合は基本:自転車0;自動車100
となります。
修正要素の適用の有無はお問い合わせください。
7,291図:対向方向の直進自転車と左折自動車の交通事故
基本:自転車15:自動車85
となります。
修正要素の適用の有無はお問い合わせください。
8,まとめ
自動車と自動車の右折時のよくある事故類型を抜粋致しました。
このほかにも,一時停止の標識の有無や道路幅員の有無などもっと細かくみていくことが可能になります。
また各図で説明している通り,修正要素があります。
9,交通事故のお問い合わせは?
東京のみならず,埼玉,神奈川,千葉そのほか全国からも交通事故のお問い合わせを承っております。
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交通事故を弁護士に依頼した後の流れ
1,治療中の依頼
① 受任通知の送付
(弁護士)
弁護士は受任通知を保険会社に送ります。
受任通知とは弁護士が窓口になりましたという通知になります。
保険会社が同通知を受領すると,保険会社からお客様に連絡がくることはなくなります。保険会社からの連絡はすべて弁護士宛となります。
(お客様)
お客様は保険会社との直接やりとりから解放されます。
② 治療中
(弁護士)
事案により異なりますが,以下想定される弁護士の交渉事項になります。なお,治療中に主な争点がなく交渉事項が一切ない場合もあります。あくまで弁護士の仕事のメインは治療終了後からとなります。
【想定される交渉事項】
- 過失割合
過失割合が決まっていない場合,過失割合の交渉を行います(物損が未解決の場合は,物損の依頼を受けるとあわせて物損も解決することになります)。
- 立替え分の清算等
治療中に交通費(タクシー,バス等)や立て替えた治療関係費用などの交渉は可能ですが,示談時にまとめて清算することも多いです。
- 休業損害
給与所得者と自営業の場合は,治療中に額の交渉も可能ですが,基本的には治療中は保険会社の認定額を受け取り,不当な部分が仮にあれば示談時に詳細を話し合うということが多いです。
- 症状固定
治療中のメインの交渉は症状固定時期になります。症状固定になると,その後の治療費などが請求できなくなりますので,その時期がいつになるかは重要な問題になります。
保険会社は治療を早期に終了させることが支払額を抑えること,つまり利益になりますので,被害者が症状固定に至っていない段階で,独自の見解で固定の意見を述べてきます。
実際には,事故状況,被害状況,治療経過,症状の推移,主治医の意見などをすべて踏まえてどうなのかという点が交渉事項になります。
過去の事案との比較とも大切になりますので,弁護士によって経験の差がでる場面だと考えています。
(お客様)
メインは治療になります。つまり,保険会社からの連絡なく通院が可能になります。
他方,治療中の源泉徴収票の取得など各種資料の取得はお客様ご自身に行っていただきます。
休業損害証明書などは会社に作成してもらう等してもらう必要があります。
弁護士からの連絡に対応していただくかたちとなります。
③ 治療終了後
ここからが弁護士のメインの業務になります。以下【後遺障害手続をしない場合】と【後遺障害手続をする場合】に場合分けします。
【後遺障害手続をしない場合】
(弁護士)
保険会社から資料を取り寄せます。
取得したら,精査していきます。以後,保険会社と裁判基準をベースに和解提案書などを作成し,慰謝料などの交渉をしていきます。
(お客様)
特に何もすることはございません。休業などの書類を後回しにしたときはその部分のみやっていただきます。もしくは立替えのものがあれば送ってもらいます。
基本は弁護士からの連絡などを待っていれば大丈夫です。
この点,どのくらい待つ必要があるのか,示談期間はどのくらいなのか?という質問がよくあります。
進捗は随時連絡していますので,連絡のない時はなにも進んでない状況ということになります。
つまり,治療が終わってから,最終の病院の支払いをしてから,資料を取得する期間というものがあります。病院の請求時期により遅れているといことが多くあります。
参考に目安の示談期間をまとめましたので,下記を参考にしてみてください。
※ 示談期間については→こちら
【後遺障害手続をする場合】
(弁護士)
お客様からの書類,保険会社からの書類を待ちます。
双方届き次第,申立ての準備をしていきます。
具体的には診断書や診療報酬明細書やカルテの精査から主張を考えて,後遺障害申立書を作成していきます。
後遺障害申立書と証拠を添付して,自賠責保険会社を通じて,調査事務所という専門機関に審査をしてもらうことになります。
後遺障害該当若しくは非該当の結果が出たら,上記と同じ流れ,つまり,保険会社と賠償の交渉をしていくことになります。
(お客様)
印鑑証明書,委任状,画像,後遺障害診断書,その他の資料などを準備していただきます。
画像は個人情報のため,お客様がCD-ROMに焼いてもらい,取得していただくものとなります。
画像なしで手続きをすると,あとから画像取得の案内が届きますので,そのときに取得という方法もあります。
なお,後遺障害の手続きをして結果が出るまでに申立てから1か月~最大3か月ほどかかる場合があります。
また,後遺障害がつく場合,先行して自賠責分の後遺障害慰謝料を取得(弁護士特約あり),清算(弁護士特約なし)することができます。
④ 示談or訴訟or紛セ
上記③を進めていった結果,多くの事案(約9割以上)は示談で終わります。
お客様が納得いかない場合は訴訟や紛争処理センターや調停などの解決があります。訴訟という選択の場合,10ヶ月から最大1年半ほどかかることになります。
かなりの長期戦になってしまいます。
2,提示後の依頼
保険会社から示談金の提示の用紙が届いてから依頼する場合です。この場合は,いく上がるかが明確になります。
すなわち,保険会社の見解に対して,弁護士基準・裁判基準で反論をし,交渉をしていくことになります。
弁護士特約未加入の方は提示後の依頼もオススメです。
以降の流れは,上記 ③治療終了後 ④示談と同じになりますので説明を省略致します。
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16条請求(被害者請求)の手引き
被害者請求(いわゆる16条請求)とは
被害者請求とは,加害者付保保険会社を飛び越えて,加害者の自賠責保険会社に直接損害の支払いを求める手続きになります。
被害者 → 加害者付保保険会社 → 自賠責保険会社
※ 被害者請求は「加害者が車やバイク(自賠責保険強制加入)」の事故のみできるものです。
「加害者が自転車(自賠責保険なし)」の事故の場合にはできません。
損害の限度額について
①傷害による損害の限度額
120万円
②後遺障害による損害の限度額
認定された等級に応じた金額(※14級は75万円 非該当は0円です)
ただし,①は既払い金に注意しましょう。
つまり,加害者付保保険会社が既に被害者や各医療機関に支払っている既払い金(治療費や休業損害や交通費)も120万円に含まれますので,
既払い金(治療費や休業損害など)が120万円以上に到達してしまっている事案では,①はできないことになります。
たとえば,既払い金が50万円であれば,①の枠は残り70万円になり,70万円の限度で支払いを求めていくことになります。
手続の方法について
(1)傷害による損害の手続(上記①)
主に,加害者付保保険会社が途中で治療を打ち切った事案で,被害者が健康保険等で3割負担で支払って通院していた場合/加害者が任意保険未加入の事案で,被害者が治療費を立て替えて負担して通院していた場合/下記②の手続きと同時に行う場合/の3つが考えられます。
お客様が準備する資料や流れは以下のとおりです。
【お客様が準備する資料】
・印鑑証明書
・委任状(印鑑証明書の印で)
・立て替え分の領収書,診療明細書
・自賠用の診断書(弊所で原紙を用意しております)
・自賠用の診療報酬明細書(弊所で原紙を用意しております)
・施術証明書(弊所で原紙を用意しております)
・休業損害証明書,源泉徴収票(休業損害を請求する方のみ)
・交通費関係の領収書,メモ
【弊所が準備する資料】
・弁護士作成の申立書
・職印証明書
・事故状況報告書(お客様の申告に基づき作成します)
・支払指図書(弁護士特約の場合はお客様の口座を記載し,未加入の場合は預り金口座を記載します)
・既払い金資料
【流れ】
弁護士は自賠責保険会社に申立てを行います。
自賠責保険会社は,書類をチェックし,自賠責調査事務所(損害保険料算出機構)に書類を送り,同事務所により,調査が開始されます。
調査の結果を受けた自賠責保険会社が支払い手続きを行います。
内訳は弊所にハガキできます。なお,内訳は120万円を超えていると詳細には出ない場合があり,金額のみ案内になります。
自賠責基準の通院慰謝料の計算は次のとおりです(2020年3月以前の事故は1日4200円)。
ⅰ)1日4300円×通院日×2
ⅱ)1日4300円×通院期間
ⅰ)とⅱ)の下線部を比較して小さいほうとなります。
例えば,3か月(90日)の間に20日通院した場合,
ⅰ)通院日20日×2=40日
ⅱ)通院期間3カ月(90日)
したがって,ⅰ)が採用になりまして,求めることのできる慰謝料は4300円×20×2の計算で17万2000円となります。
(2)後遺障害による損害の手続(上記②)
後遺障害申請手続きは,ひととおりの治療リハビリをして,改善の余地のない状態や症状が一進一退を繰り返すような状態(いわゆる症状固定※最低6か月必要)が自賠法上の後遺障害に該当するかを審査してもらう手続きになります。
準備する資料や流れは以下のとおりです。
【お客様が準備する資料】
・印鑑証明書
・委任状(印鑑証明書の印で)
・後遺障害診断書(弊所で原紙を用意しております)
・MRI,XP,CT等のCDROM(ただし,なくても手続きは可能ですが,後日取り付けてもらう必要があります。)
・その他(上記(1)をあわせてやる場合は(1)の資料も)
・その他(弊所に依頼する場合,経験を踏まて補充証拠作成などをアドバイスします)
【弊所が準備する資料】
・弁護士作成の申立書
・職印証明書
・事故状況報告書(お客様の申告に基づき弊所で作成します)
・支払指図書(弁護士特約の場合はお客様の口座を記載し,未加入の場合は預り金口座を記載します)
・事故関係書類一式&物損資料(任意社から職権で取り寄せます)
【流れ】
弁護士は自賠責保険会社に申立てを行います。
自賠責保険会社は,書類をチェックし,自賠責調査事務所(損害保険料算出機構)に書類を送り,同事務所により,調査が開始されます。
後遺障害による損害は,調査の結果,後遺障害に該当した場合のみ,自賠責保険会社から等級に応じた損害を直接回収することができることになっています。
◆後遺障害の知識◆
後遺障害の認定においては,共通して,主に,①事故状況(物損状況,受傷態様も)②画像所見,③神経学的所見,④症状の一貫性(症状推移),⑤治療状況・通院状況,の5点が重要なポイントになってきます。
◆判断理由の検討◆
14級は,上記①から⑤をみて,「将来においても回復が困難と見込まれる障害と捉えられるもの」が該当するものとされています(後遺障害診断書記載の自覚症状が上記①~⑤で証明できるか,説明ができるかがポイントになるのです)。
認定理由のなかで,「外傷性の異常所見は認められず,後遺障害診断上,自覚症状を裏付ける客観的な医学的所見に乏しいことから,他覚的に神経系統の障害が証明されるものとは捉えられません。しかしながら,治療状況,症状推移なども勘案すれば,将来においても回復が困難と見込まれる障害と捉えられることから,別表第二第14級9号に該当するものと判断します。」という記載がよくあります。これによれば,⑤治療状況や④症状の一貫性(症状推移)でも認定され得るということになりますが,実際の実務では,画像所見や神経学的所見が全くない事案は厳しい結果になることがほとんどです。逆に画像所見も外傷性であることを推認させるようなものでなくてはならず,画像所見があっても経年性による既往症であることが証明されると非該当になることがあります。
お客様の声と解決事例集
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弁護士 関真悟

関総合法律事務所は、東京、埼玉、千葉、神奈川、静岡の皆様を中心に、法律問題でお困りの方々を力強くサポートする法律の専門家集団です。個人の方の暮らしのお悩みから、法人様のビジネスに関わる問題まで、幅広い分野で豊富な実務経験と専門知識を活かし、最善の解決策をご提案いたします。
私たちは、ご依頼者様一人ひとりのお気持ちに寄り添い、丁寧にお話を伺うことを第一に考えております。法律の専門家として、難しい法律用語も分かりやすくご説明し、ご納得いただけるまで何度でも対話を重ねますので、どうぞご安心ください。
また、お忙しい方でもご相談いただきやすいよう、事前のご予約で土日祝日のご相談にも対応しております。分野によっては初回無料相談も可能ですので、「弁護士に相談すべきか分からない」という段階でも、まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
お一人で悩みを抱え込まず、まずは法律のプロフェッショナルである私たちにご相談ください。
東北道の多重事故のニュース~高速道路上の追突事故の過失
東北道で多重事故のニュースがありました。
ニュースをきっかけに四輪車同士の「高速道路上の追突事故の過失割合」を検討していきます。
追突車を「A」,被追突車を「B」として,
玉突きの場合,その他車両を「C」と表記致します。
1、渋滞停止中の追突事故
渋滞等でBが停止しているとします。AがBに追突する事故は,下記の「一般道路における追突事故」の過失割合どおりと考えます。
停止中のBには落ち度がないので「A100:B0」になります。
「一般道路における追突事故」の過失割合の記事→こちら
※ 玉突きの場合
A→C→Bの場合,「A100:C0:B0」になります。
2、被追突車Bに法24条違反(理由のない急ブレーキ)がある場合の追突事故
(1)基本過失割合
道路交通法の条文を抜粋します。
「(急ブレーキの禁止)
第二十四条 車両等の運転者は、危険を防止するためやむを得ない場合を除き、その車両等を急に停止させ、又はその速度を急激に減ずることとなるような急ブレーキをかけてはならない。」
道路交通法24条は急ブレーキを禁止しています(ただし,「危険を防止するためやむを得ない場合」は急ブレーキ可能)。
高速道路は一般道路よりも車両のスピードがでているため(一般的には制限速度80キロ),急ブレーキによって,大事故(怪我も台数も全てにおいて)になる危険が高いため,急ブレーキをかけた被追突者Bに対する責任を重くしております。
そこで,基本過失割合は「A50:B50」になります。
※ 玉突きの場合
台数がたくさんあっても、合計して過失は100を超えないという原則を抑えます。
「AB」の関係にあるところを探します。
A→C→B 「A50:C0:B50」です。
C→A→B 「C0:A50:B50」です。
(2)修正要素
上記は基本過失割合なので,修正もあり得ます。
代表的な修正要素として,
例えば,Aに速度違反があるとき,Aが10~20重くなるので,「A60~70:B40~30」に修正されることがあり得ます。
他方,Bの制動灯が故障している場合などは,Bに落ち度があるので,「A30:B70」に修正されることがあり得ます。
具体的事情によって修正される場合があるのです。
今回のニュースではホワイトアウトが原因か?という記述があったので、まずは現場の状況やドライブレコーダー等からホワイアウトであったのかを調べていく必要があると考えます。
ホワイトアウトと認定されれば,「視認不良」という修正が可能になると思います。
ただ,Aが視認不良だったのか,Bが視認不良のためブレーキをかけたのかなどニュースから読み取れません。
ア Aが視認不良によって追突してしまった場合
実務で使われている判例タイムズの本には記載がありません。
ただ,後述する駐停車している場合の過失の検討では「視認不良」につき、A-10という記載があるので、これを活用すれば「A40:B60」に修正されるのではないかと考えられます。
イ Bが視認不良によってブレーキをかけてしまった場合
視認不良が原因で急ブレーキをかけてしまった場合でもまずは上述した道交法24条違反かどうかは検討されると考えます。
24条違反であれば基本過失割合どおりとなります。
24条違反でなければ(「危険を防止するためやむを得ない場合」だったときなど)は,Bに有利に修正が働き,例えばA60;B40等に修正はされ得ることがあると考えます。
3、被追突車が何らかの落ち度(事前の整備不良によるガス欠、エンジントラブルなど)で本線車道に駐停車していた場合
(1)基本過失割合
基本過失割合はA60:B40になります。
(2)修正要素
もっとも、事故状況によって修正があり得るのは前述のとおりです。
例えば,Aに「速度違反」があれば、A70~80:B30~20等に修正されることもあり得ます。またBが路肩に避難できない状況で、かつ、停止表示機材設置等をしていれば、逆にA80:B20に修正されることもあり得ます。
今回のニュースではホワイトアウトが原因か?という記述があったので、まずはホワイアウトであることに認定ができるかが問題になります。
ホワイトアウトと認定されれば、「視認不良」という修正が可能になると思います。
視認不良の修正はA-10となるので、A50:B50になると考えられます。
どのような修正があるかは事故状況によって異なるので、専門家に相談するのがよいでしょう。
4、被追突車が何らの落ち度がなく本線車道に駐停車していた場合
4-1 被追突車に退避懈怠又は停止表示器設置懈怠の過失がある場合
基本過失割合はA80:B20となり,修正があり得ることは上述のとおりです。
4-2 被追突車の駐停車後に対応に過失がない場合
基本過失割合はA100:B0となり,Bに過失がないため修正要素もありません。
3,高速道路上の追突事故などの相談を受け付けております
交通事故のお悩みがありましたら気軽にご相談ください。
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交通事故と健康保険
交通事故と健康保険について簡単に解説いたします。
損保担当者に「健康保険を使って通院してください。」と言われたら、「え?!こっちは被害者!なんで保険証を使うの?!」となりませんか?
結論を申し上げますと、過失割合と治療費の額によっては、健康保険を使って通院したほうがよいことがあります。
1、保険診療と自由診療の違い
保険診療は1点=10円というルールがあります。
他方、自由診療は、通常1点=20円(25円などもあり)というところが多いです。
例えば、すべて治療を終えて、10万点分の治療だったとしましょう。
保険診療では100万円、他方、自由診療では200万円になります。
保険診療では3割(30万円)は被害者がいったん負担し(後日加害者の保険会社から支払を受ける※例外的に健保一括可能な病院もあります)、7割(70万円)は保険組合が病院に支払います(その後、保険組合が加害者の保険会社に求償請求をします)。
自由診療では、病院が加害者の保険会社に200万円を請求して支払いを受けることになります。
2、過失割合の計算方法
上記1の例をみると、保険診療では100万円、自由診療では200万円と治療費の額が変わりますが、結局は加害者の保険会社が支払うため、被害者にとっては1円も負担してないので、変わらないようにみえます。
しかし、被害者にも過失がある事案はどうなるのでしょうか。
上記1のとおり、治療費は、過失を考慮して(過失分を引いて)支払われることはなく、全額病院などに支払われています。つまり、過失相殺というのは、総損害額からなされるのです。
例として、6か月通院、後遺障害14級、過失3割の事案でシュミレーションしてみましょう。
|
|
保険診療 |
自由診療 |
|
治療費 |
金100万円 |
金200万円 |
|
慰謝料 |
金80万円 |
金80万円 |
|
休業損害 |
金30万円 |
金30万円 |
|
後遺障害慰謝料 |
金110万円 |
金110万円 |
|
逸失利益 |
金80万円 |
金80万円 |
|
総損害額 |
金410万円 |
金510万円 |
|
▲過失相殺 (30%) |
▲金123万円 |
▲金153万円 |
|
▲既払金 |
▲金130万円 |
▲金230万円 |
|
受取額 |
金157万円 |
金127万円 |
上記の事例では、治療費の額だけが異なるだけで、最終的に30万円の受取額の差がでました。
なお、既払金は治療費と休業損害にしております。
3、健康保険で通院したほうがよいかわからない場合
上記シュミレーションのとおり、
①過失の大きい事案や、
②過失があって入院・手術を要するような事故で治療費が莫大に膨れ上がるという場合、
健康保険で通院したほうがいいということになります。ただ、判断は微妙な場合が多いです。相手は事故の知識が豊富な保険会社です。
そこで、交通事故に精通している弁護士に過失割合の相談をするのがベストになります。
4、第三者行為による傷病届
健康保険で通院する場合、第三者行為による傷病届を記入し、提出する必要があります。
これを提出しないと通院ができないというものではありませんが、上記1で書いた通り、保険組合が加害者の保険会社に求償権を行使する際などに必要になりますので、必ず早めに提出しましょう。
社保であれば、会社の保険組合に、国民健康保険であれば、最寄りの市町村役場で用紙を取得します。わかる範囲で記入し、加害者の保険会社に送り、加害者の保険会社にも記入してもらいます。それを再度受け取り、保険組合などに提出します。
5、健康保険だと病院で3割支払うことになる
確かに健康保険だと、病院が通院で健保一括(保険会社に3割を請求する)を採用してない場合が多く、窓口で被害者が3割を毎回支払うことになります。それを毎月または数か月ごとに保険会社に領収書を送って清算するというシステムが一般的かと思います。
ただ、3割負担がきつい場合、保険会社との話し合いにもよりますが、内払いということで、事前に毎月〇万円と治療費の前払いを受けることもできます。
6、興味深い裁判例
点数について争われたところの一般論部分を抜粋します。
平成25年8月6日/東京地方裁判所/民事第27部/判決/平成23年(ワ)12078号(D1 LAW 裁判所の規範定立部分を抜粋)
「ア) まず、治療内容の必要性及び相当性について検討すると、臨床現場における医師による診療行為は、専門的な知識と経験に基づき、患者の個体差を考慮しつつ、刻々と変化する症状に応じて実施されるものであるから、患者に対する個々の治療内容の選択と実施については、当該医師の個別の判断を尊重し、医師に対して一定の裁量を認めることが相当である。したがって、医師による治療内容の選択と実施については、それが明らかに不合理なものであって、医師の有する裁量の範囲を超えたものと認められる場合でない限り、その必要性と相当性を欠く過剰診療又は濃厚診療であるとすることはできず、実施された治療と交通事故との間に相当因果関係を認めるべきである。
(イ) これに対し、実施された治療内容について、交通事故の加害者が被害者に対して不法行為責任に基づいて賠償すべき治療費の額は、当該事故と相当因果関係があると認められる範囲に限られるのであって、治療費の算定については、治療内容の選択と実施と同様に医師又は病院の裁量に委ねられるものとすることはできない。交通事故の被害者が病院との間で一定の算定方法により算定された額の治療費を支払う旨の合意をしたとしても、被害者が当該合意に基づいて病院に対して治療費を支払うべき義務を負うのは格別、加害者は、当該合意に拘束されるものではないから、相当な範囲を超える治療費については賠償責任を負わない。
そして、前記1で認定した原告の症状の推移及び本件クリニックにおける治療の経過によれば、原告が本件事故により負った頸椎捻挫の傷害は、何ら重篤なものではなく、また、その治療の経過をみても、高度の救急措置、麻酔管理、専門医療従事者の参加等を必要とするものではなく、さらに、その治療内容についてみても、自由診療であるといっても、特に高い専門的知識や技術を要する治療がされたわけではないから、結局、頸椎捻挫に対する一般的な治療の域を出るものではなかったといわざるを得ない。したがって、原告の傷害に対する治療は、健康保険に基づく治療の範囲により実施することも十分可能なものであったということができる。
ところで、健康保険法においては、保険医療機関は、療養の給付に関し、療養の給付に関する費用の額から一部負担金(健康保険法74条)に相当する額を控除した額を保険者に請求することができ(同法76条1項)、療養の給付に要する費用の額は、厚生労働大臣の定めるところにより算定する旨が定められており(同条2項)、この厚生労働大臣の定めである「診療報酬の算定方法」(平成20年厚生労働省告示第59号)によれば、療養に要する費用の額は、1点の単価を10円とし、同告示の別表(医科診療報酬点数表)において定められた点数を乗じて算定すべきものとされている。そして、厚生労働大臣が療養の給付に要する費用の額を定めるときは、中央社会保険医療協議会に諮問するものとされており(同法82条1項)、同協議会は、診療報酬につき直接利害関係を有する各界を代表する委員と公益を代表する委員によって構成されており(社会保険医療協議会法3条1項)、その審議の結果出される答申の内容は、各界の利害を調和させ、かつ、公益を反映させたものとして、その内容には公正妥当性が認められる。したがって、交通事故の被害者が自由診療契約に基づく治療を受けた場合であっても、本件のように、健康保険に基づく治療の範囲により治療を実施することも十分可能であったと認められるときには、実施された治療について交通事故の加害者が被害者に対して不法行為責任に基づいて賠償すべき相当な治療費の額を判断する上で、健康保険法に基づく診療報酬体系による算定方法が一応の基準になるということができる。」
7,気軽にお問い合わせください。
以上のとおり、簡潔に交通事故と健康保険の解説をしました。
なお、通勤中・勤務中の事故の場合は、健康保険よりも先に労災保険を使えないかを検討することになります。労災保険のメリットは健康保険のメリットと同様です。
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文責 弁護士 関真悟

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また、お忙しい方でもご相談いただきやすいよう、事前のご予約で土日祝日のご相談にも対応しております。分野によっては初回無料相談も可能ですので、「弁護士に相談すべきか分からない」という段階でも、まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
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交通事故解決事例
交通事故の解決事例の一部を随時更新します(最終更新日2021年6月25日)。
主に骨折、損傷、むちうち(捻挫)などに限定し(12級以上や高次脳機能障害もその他に掲載しています)、主に後遺障害の契機となった傷病名の記載(太字)をしています。
過失表記がないのは過失0がほとんどです。
12級(骨折や脱臼などの原因がある場合につく可能性)
保険会社の提示あり
1、【12級5号】650万円増額(約10円万円提示→約660万円示談)
被害者:自転車、女性、高齢者、主婦
傷病名:左鎖骨遠位端骨折(変形障害)(入院あり)
解決策:異議申立て、示談交渉
過失:5%
2、【12級7号】357万円増額(約93万円提示→450万円裁判上和解)
被害者:自転車、女性、高齢者
傷病名:左大腿骨転子部骨折(入院あり)
解決策:示談交渉、訴訟上の和解
過失:30%
争点:過失割合と素因減額
保険会社の提示なし
1、【12級13号】総額1004万円獲得(被害者請求224万円+880万円示談)
被害者:バイク、男性、給与所得者
傷病名:左橈骨遠位端骨折、左肩腱板損傷、右脛骨高原骨折(入院あり)
解決策:被害者請求(16条),示談交渉
過失:10%
2、【12級13号】総額866万円獲得(被害者請求224万円+642万円示談)
被害者:自転車、女性、会社役員
傷病名: 右肩関節脱臼,棘上筋腱断裂(入院あり)
解決策:被害者請求、示談交渉
3、【12級14号】総額339万円獲得(依頼前に受け取っている傷害慰謝料等の内払除く339万円示談)
被害者:バイク、男性、給与所得者
傷病名:前頭部肥厚性瘢痕
解決策:示談交渉
過失:10%
4、【12級13号】総額約600万円獲得(異議申立て224万円+373万円示談)
被害者:車、男性、会社役員
傷病名:頚椎症脊髄症,脊髄振盪
解決策:被害者請求、異議申し立て(2回)、示談交渉
5、【12級13号】総額1224万円獲得(異議申立て224万円+1000万円訴訟上の和解)
被害者:車、男性、会社役員
傷病名:頚椎捻挫
解決策:被害者請求、異議申し立て(1回)、訴訟上の和解
14級(骨折や脱臼がなくても画像所見や治療経過や症状の一貫性でつく可能性)
保険会社の提示あり
1、【14級9号】250万円増額(30万円提示→異議申立て75万+205万円示談)
被害者:歩行、男性、給与所得者
傷病名:右示指神経損傷
解決策:異議申立て、示談交渉
2、【14級9号】210万円増額(60万円提示→270万円示談)
被害者:車、男性、個人事業主
傷病名:頚椎椎間板症、腰椎捻挫
解決策:異議申立て、示談交渉
3、【14級9号】133万円増額(202万円提示→335万円示談)
被害者:車、女性、主婦
傷病名:頸椎捻挫、腰椎捻挫
解決策:示談交渉
4、【14級9号】215万円増額(80万円提示→295万円示談)
被害者:バイク、男性、給与所得者
傷病名:頸椎捻挫、腰椎捻挫
解決策:示談交渉
5、【併合14級】150万円増額(135万円提示→284万円示談)
被害者:車、男性、給与所得者
傷病名:頸椎捻挫、腰椎捻挫
解決策:示談交渉
6、【併合14級】約127万円増額(200万円提示→327万円示談)
被害者:車、男性、ドライバー
傷病名:頚椎捻挫、腰椎捻挫
解決策:示談交渉
7、【14級9号】約197万円増額(約93万円提示→290万円示談)
被害者:車、女性、主婦
傷病名:頚椎捻挫、腰椎捻挫
解決策:被害者請求,異議申し立て(1回),示談交渉
8、【14級9号】約143万円増額(約152万円提示→295万円示談)
被害者:車,男性,給与所得者
傷病名:左手舟状骨骨折
解決策:示談交渉
保険会社の提示なし
1、【併合14級】総額約400万円獲得(被害者請求75万円+335万円示談)
被害者:車、男性、給与所得者
傷病名:頸椎捻挫、腰椎捻挫
解決策:被害者請求、示談交渉
2、【14級9号】総額約250万円獲得(被害者請求75万+175万円示談)
被害者:自転車、男性、給与所得者
傷病名:外傷性頚部症候群
解決策:被害者請求、示談交渉
3、【14級9号】総額約390万円獲得(人傷先行246万+加害者直接143万示談)
被害者:車、女性、給与所得者
傷病名:頸椎捻挫
解決策:人身傷害先行、示談交渉
4、【14級9号】総額325万円獲得(被害者請求75万円+250万円和解)
被害者:車、男性、給与所得者
傷病名:外傷性頚椎椎間板症
解決策:示談交渉、訴訟(和解)
5、【14級9号】総額279万円獲得(異議申立て75万円+204万円示談)
被害者:バイク、男性、給与所得者
傷病名:左肩腱板損傷、頸椎捻挫
解決策:異議申立て、示談交渉
6、【14級9号】総額341万円獲得(異議申立て75万+266万示談)
被害者:車、男性、給与所得者
傷病名:外傷性頚部症候群、腰椎捻挫
解決策:被害者請求、異議申立て、示談交渉
7、【14級9号】総額345万円獲得(異議申立て75万+270万示談)
被害者:車、女性、主婦
傷病名:外傷性頚部症候群、腰椎椎間板症(入院あり)
解決策:異議申立て、示談交渉
8、【14級9号】総額295万円獲得(被害者請求75万円+220万円示談)
被害者:車、男性、給与所得者
傷病名:頸椎捻挫
解決策:被害者請求、示談交渉
9、【14級9号】総額304万円獲得(被害者請求75万円+229万円示談)
被害者:バイク、男性、給与所得者
傷病名:外傷性頚椎椎間板症
解決策:被害者請求、示談交渉
10、【14級9号】総額355万円獲得(被害者請求75万円+280万円示談)
被害者:自転車、女性、主婦
傷病名:右橈骨遠位端骨折
解決策:被害者請求、示談交渉
11、【併合14級】総額325万円獲得(被害者請求75万円+250万円示談)
被害者:車、男性、会社役員
傷病名:頚椎椎間板ヘルニア,右肩腱板損傷
解決策:被害者請求、示談交渉
12、【14級9号】総額約290万円獲得(被害者請求75万円+215万円示談)
被害者:バイク、男性、給与所得者
傷病名:右膝後十字靭帯損傷,右大腿骨内顆軟骨損傷
解決策:被害者請求、示談交渉
13、【14級9号】総額約351万円獲得(異議申立て75万円+276万円示談)
被害者:車、男性、給与所得者
傷病名:頸椎捻挫
解決策:被害者請求、異議申立て、示談交渉
14,【14級9号】総額約325万円獲得(異議申立て75万円+250万円示談)
被害者:自転車,女性,主婦兼パート
傷病名:頸椎捻挫,両膝挫傷
解決策:被害者請求,異議申立て,示談交渉
15,【14級9号】総額約315万円獲得(異議申立て75万円+240万円示談)
被害者:二輪車,男性,ウーバーイーツ
傷病名:外傷性頚椎症,頚椎椎間板ヘルニア,右肩腱板損傷,右肩峰下滑液包炎
解決策:被害者請求,異議申立て,示談交渉
16,【14級9号】総額約327万円獲得(被害者請求75万円+252万円示談)
被害者:助手席,女性,会社員
傷病名:頸椎捻挫
解決策:被害者請求,示談交渉
17,【併合14級】総額300万円獲得(300万円示談)
被害者:車、女性、パート
傷病名:頚椎捻挫,腰椎捻挫
解決策:事前認定後示談交渉
18,【14級9号】総額約382万円獲得(異議申し立て75万円+307万円示談)
被害者:徒歩,男性,会社員
傷病名:腰椎捻挫,腰椎捻挫
解決策:被害者請求,異議申し立て,示談交渉
19,【14級9号】総額428万円(被害者請求75万円+353万円示談)
被害者:徒歩,女性,主婦
傷病名:右立方骨骨折(入院あり),左部肥圧性瘢痕,左肘頭骨折は
解決策:被害者請求,示談交渉
非該当(主婦の場合のみ増額幅が大きくなる傾向あり)
保険会社からの提示あり
1、【非該当】75万円増額(提示約18万円→示談約83万円)【むちうち・主婦】
2、【非該当】64万円増額(提示約48万円→示談約112万円)【むちうち・主婦】
3,【非該当】56万円増額(提示約69万円→示談125万円)【むちうち・主婦】
4、【非該当】43万円増額(提示約78万円→示談約121万円)【中指靱帯損傷・会社員】
5、【非該当】33万円増額(提示約53万円→示談約86万円)【むちうち・会社員】
6、【非該当】34万円増額(提示約32万円→示談約66万円)【むちうち・運転手】
7、【非該当】22万円増額(提示約60万円→示談約82万円)【むちうち・会社員】
8,【非該当】32万円増額(提示約32万→示談約65万円)【むちうち・会社員】
保険会社からの提示なし
1、【非該当】総額約200万円(うち休損107万円等)を交渉で獲得【むちうち・主婦】
2、【非該当】総額約217万円(うち慰謝料109万円休損108万円)を交渉で獲得【むちうち・主婦】
その他(12級以上や高次脳機能障害や既存障害での減額があった事案)
保険会社からの提示あり
保険会社からの提示なし
1,【現存障害7級4号,既存障害9級10号】総額約629万円獲得(被害者請求380万円+249万円示談)
被害者:男性,高齢者,自転車
傷病名:外傷性くも膜下出血、右後頭葉脳挫傷
解決策:被害者請求、示談交渉
2,【別表第二第5級】総額4858万3801円獲得(休損173万5925円+示談4684万7876円)
被害者:男性,二輪車
傷病名:脳挫傷後遺症、高次脳機能障害
解決策:示談交渉
お客様の声(現在23名掲載中)
こちらを読んでいただくことで,どのような事案だったかよりわかるかと思います。
交通事故のお客様の声は現在23名掲載しております。

関総合法律事務所は、東京、埼玉、千葉、神奈川、静岡の皆様を中心に、法律問題でお困りの方々を力強くサポートする法律の専門家集団です。個人の方の暮らしのお悩みから、法人様のビジネスに関わる問題まで、幅広い分野で豊富な実務経験と専門知識を活かし、最善の解決策をご提案いたします。
私たちは、ご依頼者様一人ひとりのお気持ちに寄り添い、丁寧にお話を伺うことを第一に考えております。法律の専門家として、難しい法律用語も分かりやすくご説明し、ご納得いただけるまで何度でも対話を重ねますので、どうぞご安心ください。
また、お忙しい方でもご相談いただきやすいよう、事前のご予約で土日祝日のご相談にも対応しております。分野によっては初回無料相談も可能ですので、「弁護士に相談すべきか分からない」という段階でも、まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
お一人で悩みを抱え込まず、まずは法律のプロフェッショナルである私たちにご相談ください。
Uber Eats(ウーバーイーツ)交通事故
Uber Eats(ウーバーイーツ)と交通事故について簡潔に説明いたします。
東京では街中にウーバーの配達員が溢れております。
緊急事態宣言による自粛要請期間により,ウーバーイーツの店舗数は益々増え,需要と供給のバランスがとれた素晴らしいサービスとなっております。ウーバーイーツの配達員は自転車や原付バイクで注文者の元に料理を届けるため,配達中の交通事故は益々増えていきます。
なお,弊所は交通事故の被害者側の法律事務所です。
配達員が被害者である場合,配達員以外が被害者である場合にわけて簡潔にみていきます。
配達員が被害者である場合
通常の交通事故と同じ考え
配達員が被害者である場合は通常の交通事故と同じように考えていきます。
加害者が任意保険に加入している場合,加害者の任意保険会社に一括対応をしてもらい(治療費の負担・立替えをせずに),加害者の任意保険会社と自賠責保険会社を使用して交通事故による損害賠償(治療費,通院慰謝料,休業損害等)を請求していきます。
加害者が任意保険に介入していない場合(加害者が車で任意保険未加入,加害者がバイクで任意保険未加入)は,自賠責保険やご自身加入保険を使用し,差額を加害者本人に請求していくことが考えられます。
加害者が自転車の場合,都内では任意保険が義務化されているので,加害者の任意保険を使用し,差額を加害者本人に請求していきます。
自転車保険の義務化については弊所に自転車事故の記事に書いてありますので参照にしてください。https://sekisogo.com/jitenshakoutsuu/
労災保険は厳しい
なお,通常は,任意保険が機能しない場合は,労災保険を検討することになります。
もっとも,ウーバーイーツ配達員は個人事業主の扱いのようで,労災保険などはありません。ご自身で確定申告等も必要になるので,福利厚生がなく,すべて自己責任になっております。
これについては,労基法上や労災法上の「労働者」にあたるかという論点がありますが,今後の裁判例の動向やウーバー社の方針に期待したいところです。
ただし,下記の傷害保険が補填しております
Uberの傷害保険もあわせて利用
UberのHPから抜粋します
「傷害補償
配達中の事故により配達パートナー自身が傷害を負った場合に、医療費や入院費などの見舞金を補償します。
尚、補償額には上限があります。
- 医療見舞金:配達中に事故が発生した際、救急車、X線検査、手術、投薬等必要な医療費用を、25万円を上限として補償いたします。
- 死亡見舞金・葬式費用:配達中の事故により、不幸にも配達パートナーが死亡した場合、相続人は1000万円の一時金を受け取ることが出来ます。 また、葬式費用も100万円を上限として支払われます。
- 後遺障害見舞金:配達中の事故により、不幸にも配達パートナーに後遺障害が生じた場合、最大1000万円の一時金を受け取ることが出来ます。 金額は、後遺障害の症状により異なります。
- 1日あたりの入院に伴う見舞金:配達中の事故により、配達パートナーが怪我を負って入院し、その後当該怪我により働けなくなった場合、30日を上限として、1日あたり7500円の支払いを受け取れます。 ただし、医師による、医学的見地から就業が困難であることの証明を必要とします。
- 配偶者・被扶養者への見舞金:配達中の事故により、不幸にも配達パートナーが死亡した場合、その配偶者や被扶養者(18才以下)は、1人あたり15万円の見舞金を受け取れます(最大3人まで)。
一例:
- 配達中に車とぶつかり、自身が怪我を負った場合
- 商品の受け取り時に誤って料理をこぼしてしまい、自身が火傷を負った場合」
上記傷害保険も利用できるようなので,通常の交通事故の処理とダブルで活用するべきだと考えます。
配達員以外が被害者である場合
ウーバーイーツ配達員が街中に溢れていれば,買い物などで出歩ている一般市民が被害者になる事例は後を絶ちません。
ウーバーの配達が自転車又は原付となっているところ,
HPを抜粋すると,
「三井住友海上火災保険株式会社(以下、三井住友海上)と契約を結んでいるプログラムであり、従来の対人・対物賠償責任の保険」があるとのことです。
したがって,まずは加害者のこれを利用しましょう。これは任意保険会社です。任意保険会社に一括対応をしてもらい,負担なくして治療をしていきましょう。
更に抜粋すると,
「対人・対物賠償責任
配達中の事故により、他人を死傷させたり、他人の物品を壊してしまい、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償します。
尚、補償額には1億円の上限があります。
配達の車両を125cc以下のバイクで登録している Uber Eats 配達パートナーに対しては、対物賠償責任の補償請求に際し最大5万円までの自己負担金が設定されています。
一例:
- 配達中に歩行者にぶつかって怪我を負わせた場合
- 商品の受け渡し時に誤って料理をこぼしてしまい、注文者に火傷を負わせた場合
- 配達中に注文者の自宅や第三者の車両に損害を与えた場合」
とあります。
配達員が原付の場合は,自賠責保険の加入が義務なので,被害者請求(16条請求)が可能です。
なお,弁護士をつけないままですと,自賠責基準や任意基準で終了してしまいますので,弁護士をつけて(裁判基準)で示談をしていくのがおすすめです。
過失割合
自転車事故の場合,裁判例でも過失割合が明確でないことが多く,赤い本下巻を参考に個別の事案によって判断していくほかないです。
自転車事故に遭われた方やなどは弁護士に相談するメリットが非常にあると思います。
最後に
基本的には保険制度の充実により,通常の事故と同じように処理していくことが可能かと考えます。
まとめると,弁護士をつけることで以下のことが可能になります。
①後遺障害等級認定手続(16条請求)は申立書を作成し,資料を添付して説明・証明する
※加害者が自転車の場合は,自賠責保険がないので,後遺障害の主張・立証を任意保険会社にしていかないといけない
②過失割合は事案を分析してきちんと主張する
③裁判基準の主張をする

関総合法律事務所は、東京、埼玉、千葉、神奈川、静岡の皆様を中心に、法律問題でお困りの方々を力強くサポートする法律の専門家集団です。個人の方の暮らしのお悩みから、法人様のビジネスに関わる問題まで、幅広い分野で豊富な実務経験と専門知識を活かし、最善の解決策をご提案いたします。
私たちは、ご依頼者様一人ひとりのお気持ちに寄り添い、丁寧にお話を伺うことを第一に考えております。法律の専門家として、難しい法律用語も分かりやすくご説明し、ご納得いただけるまで何度でも対話を重ねますので、どうぞご安心ください。
また、お忙しい方でもご相談いただきやすいよう、事前のご予約で土日祝日のご相談にも対応しております。分野によっては初回無料相談も可能ですので、「弁護士に相談すべきか分からない」という段階でも、まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
お一人で悩みを抱え込まず、まずは法律のプロフェッショナルである私たちにご相談ください。







