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【交通事故】治療費打ち切り相談

2017-11-20

交通事故の治療費打ち切りの相談は多いです。

治療費打ち切りにどう対応すればよいのでしょうか。

手続き(必要書類など)等を知りたい方は弁護士にご相談(無料相談)ください(中野駅南口徒歩2分/ZEROホール方面)。

1 前提:治療費打切り=治療終了,ではないこと

治療費打ち切りは,治療終了ではありません。

(加害者の)任意保険会社が一括対応を終了するだけのことです(なお,終了の理由は色々ありますが,先が見えないための一応の判断か・医療照会や医師面談を踏まえての判断か・事故と怪我の因果関係を争うための判断か等でこちらの対応も変わります)。

いずれにせよ,交通事故は,医師が「症状固定」と判断するまでの間の因果関係のある損害は請求することができるのです。

医師にきちんと症状と伝え,医師の判断にしたがってください。

 

2 治療費は自己負担になってしまうのか?

治療費を打ち切られたあと,治療費は全部自己負担になってしまのか?対応策について少し考えてみたいと思います。

(1)労災保険で治療を続ける

通勤中の事故などであれば,労災保険を使って治療を続ける方法があります。

(2)健康保険で治療を続ける

通勤中の事故でなければ,健康保険を使って治療を続ける方法があります。この場合,3割の自己負担になってしまいます。

もっとも,事故と因果関係のある通院の場合,領収書をもらっておきましょう。症状固定後に,

A)(加害者の)任意保険会社に請求する,

B)(加害者の)自賠責保険会社に被害者請求をする,

といった方法で3割負担分を回収できることがあります。ただし,B)は上限があって,(後遺障害なしの場合)120万円が限度になっていますので,これまでの治療費等が120万円を超えていればできません。

なお,健康保険を使用する場合は「第三者行為による傷病届」というものを健康保険組合に提出する必要があります(残りの7割分を誰が負担するかを明確にするための書類です)。この書類のなかには誓約書等の書類も含まれており,加害者(または保険会社)に書類を作成してもらう必要があります。

(3)ご自身が加入している保険の人身傷害保険や搭乗者傷害保険を使って治療を続ける

被害者付保保険会社の人身傷害保険や搭乗者傷害保険を使用することで,自己負担なくして通える場合もあります。ただし,打切り事案の場合,被害者付保保険会社も,慎重になります。事故原因調査をするという会社がほとんどで,手間や時間がかかることがあるかもしれません。

 

3,打ち切られた後は経済的に厳しいけど・・・

(1)人身傷害保険や搭乗者傷害保険の見舞金は受け取りましたか?

車やバイクの事故の場合,被害者自身の保険会社には必ず連絡を入れましょう。例えば「通院5日以上で10万円を見舞金としてお支払します」との特約がついている場合があります。

(2)仮渡金の請求(自賠法17条)というものあります

交通事故は治療が終了するまでは損害が確定しません。生活も困窮してくると思われます。そこで,自賠法は被害者救済の趣旨から,仮渡金の請求というものを認めています。もっとも「仮」なので,あとで損害確定時に総損害からは控除されます。

ア.死亡 

→ 290万円

イ.①脊柱の骨折で脊髄を損傷,②上腕または前腕の骨折で合併症,③大腿又は下腿の骨折,④内臓の破裂で腹膜炎を併発,⑤14日以上病院に入院することを要する傷害かつ医師の治療を要する期間が30日以上のもの 

→ 40万円

ウ.①脊柱の骨折,②上腕又は前腕の骨折,③内臓の破裂,④病院に入院することを要する傷害、⑤14日以上病院に入院することを要する傷害 

→ 20万円

エ.11日以上医師の治療を要する傷害を受けた者 

→ 5万円

【交通事故】接骨院や整骨院の施術費についての実務

2016-12-15

交通事故の被害に遭われた方は,医療機関での治療・リハビリのみならず,接骨院・整骨院で「施術」を受けることがあるかと思います。実際に治療・リハビリと併用して接骨院・整骨院で「施術」を受けることで,効果があったという声をたくさん聞いてきます。

今回は,接骨院・整骨院の施術費について書いていきたいと思います。

いわゆる赤い本には,「症状により有効かつ相当な場合,ことに医師の指示がある場合などは認められる傾向がある」と書いてあります(赤い本2016年P3)。

実際のところはどうか?

当職の経験を踏まえて,■ 示談交渉レベル と ■ 訴訟(裁判)レベル で分けて書きたいと思います。

■ 示談交渉のレベル

 原則,加害者付保の自賠責保険・任意保険を使用して施術を受けることになりますので,被害者の負担はありません。

 多少,施術日数や施術費の金額が膨らんでしまっても,加害者付保の保険会社側が弁護士をつけないかぎり,「症状により有効かつ相当な場合,ことに医師の指示がある場合などは認められる傾向がある」という要件を厳密にはみてこないので,そのまま示談できてしまう場合が多いです。

 ただし,のちのち訴訟(裁判)レベルになる可能性があることも踏まえれば,施術を受ける場合には医師の指示又は同意を得ておくべきでしょう。

 また,例えば,極端な例ですが,事故直後の1回のみ整形外科に通院し,あとは整骨院・接骨院だけに週6回施術というパターンは,後遺障害“等級なし”の結果になるうえに,トラブルが潜んでいる可能性があるので注意してください。

■ 訴訟(裁判)レベル

 訴訟(裁判)になれば,加害者(保険会社)側は弁護士をつけて,なるべく支払うべき費用を抑えるような反論を組み立ててきます。

 整骨院・接骨院の施術日数や施術費の金額が膨らんでいると,たいていは,①医師の指示又は同意がない,②施術の有効性・必要性がないから,〇か月目以降は損害ではないからカットされるべき,などの反論をしてきます(保険会社が接骨院・整骨院に支払い済みである場合にも反論してきます)。

 これに対し被害者側は再反論しなければならないので,上述のように,施術を受ける場合には医師の指示又は同意を得ておくべき,と書きました。

 裁判所は,保険会社が接骨院・整骨院に支払い済みの部分は,被害者側有利にみてくれる傾向はありますが,それでも整骨院・接骨院の施術日数や施術費の金額が膨らんでいる事案の場合は,全体の6割~8割くらいしか認定してくれない場合もあります(欠けた部分は満額の慰謝料認定で調整するしかありません)。

 裁判所は,施術費については,やや厳し目にみているといえます。

以上は,保険会社が接骨院・整骨院に支払い済みの場合を前提に書いてきましたが,保険会社が接骨院・整骨院に未払いの事案というものも存在しますので,またいつか書きたいと思います。

                  代表弁護士 関  真 悟

 

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