【交通事故】無保険事故の被害者救済

通常,交通事故の被害に遭われた方は,加害者の保険によって,治療費や慰謝料の損害の填補を受けることになります(この場合の慰謝料等が低額であることは,ホームページの記事をお読みください)。

では,加害者が任意保険に加入していなかった場合(いわゆる無保険事故),被害者はどのように救済されるのでしょうか。被害者の視点になってまとめてみます。

【自分が加入している保険を使う場合】

① 自分が加入している保険を使って治療をする

自分や(注)家族が加入している保険の人身傷害補償特約や搭乗者傷害保険特約などを使用すれば,加入している保険会社に治療費を全額負担してもらえるうえに,休業補償や慰謝料などは最低限の金額のものを支払ってもらえます。 なお,後遺障害や死亡の場合のみに使える無保険車傷害特約というのもあります。

(注)家族とは同居の家族やあなたが未婚の場合は別居の家族を指します。

※ なお,通勤中・勤務中の事故の場合には労災保険も使えます。労災保険は勤めている会社の協力が必要になります。

② ①の支払いを受けた後,無保険の加害者に直接請求する

①は約款に基づく支払いなので,裁判基準(弁護士基準)に照らせば低額ですので,無保険の加害者に①との差額を請求していくことになります。

なお,この際に,自分が加入している保険会社が加害者付保の自賠責保険金を回収した場合の損益相殺などの問題がでてきますが,複雑になるので説明を省略します。

 

【自分が加入している保険がない場合や加害者付保の自賠責保険を使う場合】

① 加害者付保の自賠責保険を使用する

支払いは限度額の範囲内で、自賠責基準に基づいて行われます。限度額は,傷害の場合120万円限度です。後遺障害がついた場合14級75万円~です。

※ なお,通勤中・勤務中の事故の場合には労災保険も使えます。労災保険は勤めている会社の協力が必要になります。

② ①の支払いを受けた後,無保険の加害者に直接請求する

①は自賠責基準ですので,裁判基準(弁護士基準)に照らせば低額ですので,無保険の加害者に①との差額を請求していくことになります。

 

【番外:加害者が自賠責保険にも入っていなかった場合】

① 政府の自動車損害賠償保障事業を使う

自賠責保険契約が締結されていない場合のほか,轢き逃げ事案の場合などには,政府の自動車損害賠償保障事業から政令で定める限度において損害の填補を受けることができるのです。

※ なお,通勤中・勤務中の事故の場合には労災保険も使えます。労災保険は勤めている会社の協力が必要になります。

② ①の支払いを受けた後,無保険の加害者に直接請求する

①は,裁判基準(弁護士基準)に照らせば低額ですので,無保険の加害者に①との差額を請求していくことになります。

 

<まとめ>

いずれも,最終的には「無保険の加害者に直接請求する」という結論になります。

加害者への直接請求は損害額の計算を含め,弁護士に相談・依頼されることオススメ致します。

弁護士費用特約は,上述のような事案でも,使用できます。

                   代表弁護士 関  真 悟

ページの上部へ戻る