【交通事故】同乗者の過失割合

1,同乗被害者の過失割合?

同乗被害者の過失割合はどのようにきまるのでしょうか?

「運転していないのだから0でしょうか?」

「運転手の過失割合に応じて同乗者の過失も決まるのでしょうか?」

過失割合40:60の交通事故があったとして,40の車両に同乗していた被害者の過失割合を簡単に書いていきます。

以下では主に被害者がどのような車両(タクシーやバスなのか・友人の車なのか・家族の車なのか)に乗っていたのか,によってわけていきます。

 

1ー1,過失40のタクシー(やバス)に乗車していた場合

対価を支払って乗車しており,運転について責任がない以上,40の過失が適用されるのはあまりにも酷です。

なので,同乗していた被害者の過失は0です。

※ この場合,同乗被害者は,乗車していたタクシーorバス運転手(会社)と60の加害運転者に100パーセントの責任追及ができます。乗車していたタクシーorバス運転手(会社)と60の加害運転者の共同不法行為になるからです。

 

1-2,過失40の友人や知人の車に同乗していた場合

運転者の好意で,あるいは,無償で同乗した場合を「好意同乗・無償同乗」といいます。

好意同乗や無償同乗の場合に減額されるか(運転手の過失の影響を受けるのか)というテーマがあります。

裁判実務では,無償同乗(好意同乗)自体を理由としては減額しないという立場をとっております(なので原則0)。

ただし,単なる無償同乗(好意同乗)だけではなく,

①同乗者が危険を承知していた場合,

②同乗者が危険に関与していた場合,

③同乗者が危険を増幅させた場合,

などは,減額になることがあります。

たとえば,飲酒運転をしていることを知っていた場合(①)やスピード違反を助長していた場合(②)などです。

 

保険会社は,同乗者には運転者と同じ過失がある(40パーセント)と主張してくることがありますが,上記のとおり,減額できるケースは極めて例外的ケースですので,弁護士に相談ください。

 

1-3,過失40の家族などの車に同乗していた場合

原則としては,上記1-2のように好意同乗・無償同乗の同じ議論があてはまりますが,被害者側の過失の議論と関連付けて減額される場合もあります。

被害者側の過失の議論とは,損害の公平の分担の観点から,被害者と身分上・生活関係上,一体をなすとみられる関係にある者を広く被害者「側」とみて,過失相殺を認めるという議論です。あ)夫の運転する車に同乗していた妻や,い)内縁の夫の運転する車に同乗していた妻などは,妻は夫と生計が同じであるため,過去の判例では被害者「側」として,妻の賠償額を決めるうえでは,運転していた夫の過失を考慮することができると判断されました。

これを突き進めると,親子の場合も生計を同じようになりそうです。

ただし,減額されるか,されるとしても何%なのかは事案によって異なります。

また人身傷害保険や搭乗者傷害保険を先行させるかどうかを含め,弁護士の判断が必要になってくる場合があります。

 

2,同乗被害者が保険会社から過失相殺前提の提案を受けたら

保険会社は,ほとんどが自賠責基準で,示談の提示を行います。

自賠責保険では過失相殺の主張は認められませんが,ごくたまに過失相殺を主張してくることがあります。

また,裁判基準・弁護士基準になると,過失相殺の主張をしてくる場合が多いです。

しかし,いずれにおいても,上述のとおり,同乗被害者側が保険会社から過失相殺の減額の提案を受けたとしても,その反論は成り立たない場合が多いのです。

同乗被害者が保険会社から過失相殺前提の提案を受けたらすぐに弁護士に相談しましょう。

ページの上部へ戻る

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー