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【交通事故】同乗者の過失割合

2018-07-09

40:60の交通事故

40の車の同乗被害者の過失はどのように決まるのでしょうか?

 

1,過失40のタクシー(やバス)に乗車していた場合

対価を払って乗車しており,運転に責任がない以上,40の過失が適用されるのはあまりにも酷です。なので,被害者の過失は当然0です。

※被害者は,加害運転者かタクシー運転手(会社)に100パーセントの責任追及ができます。加害運転者とタクシー運転手(会社)の共同不法行為になるからです。

 

2,過失40の友人や知人の車に同乗していた場合

運転者の好意で,あるいは,無償で同乗した場合を好意同乗・無償同乗といいます。好意同乗や無償同乗の場合には減額されるか(過失の影響を受けるのか)というテーマがあります。

裁判実務では,無償同乗(好意同乗)自体を理由としては減額しないという立場をとっております(なので原則0です)。

ただし,単なる無償同乗(好意同乗)だけではなく,

①同乗者が危険を承知していた場合,

②同乗者が危険に関与していた場合,

③同乗者が危険を増幅させた場合,

などは,減額になることがあります。

たとえば,飲酒運転をしていることを知っていた場合(①)やスピード違反を助長していた場合(②)などです。

 

保険会社は,同乗者には運転者と同じ過失がある(40パーセント)と主張してくることがありますが,上記のとおり,減額できるケースは極めて例外的ケースですので,弁護士に相談ください。

 

3,過失40の家族などの車に同乗していた場合

原則としては,上記2のように好意同乗・無償同乗の同じ議論があてはまりますが,被害者側の過失の議論と関連付けて減額される場合もあります。

被害者側の過失の議論とは,損害の公平の分担の観点から,被害者と身分上・生活関係上,一体をなすとみられる関係にある者を広く被害者「側」とみて,過失相殺を認めるという議論です。あ)夫の運転する車に同乗していた妻や,い)内縁の夫の運転する車に同乗していた妻などは,妻は夫と生計が同じであるため,過去の判例では被害者「側」として,妻の賠償額を決めるうえでは,運転していた夫の過失を考慮することができると判断されました。

これを突き進めると,親子の場合も生計を同じようになりそうです。

ただし,減額されるか,されるとしても何割なのかは事案によって異なります。また人身傷害保険や搭乗者傷害保険を先行させるかどうかを含め,弁護士の判断が必要になってくる場合があります。

【交通事故】過失相殺について知っておくべきこと

2017-02-09

過失相殺とは,被害者に何らかの不注意ないしは落ち度が存在する場合,損害額から不注意ないし落ち度分を減額しましょうという制度です。

 

● 保険会社の提示する過失相殺率に疑問がある場合

過失相殺率は,物損の示談のときに保険会社が提示してくるかと思います。保険会社が提示する過失相殺率に疑問に思ったら,弁護士に相談し,提示が妥当なものか聞いてみるとよいです。

 我々実務家(弁護士,裁判官)は,過去の判例をベースとし,修正要素(減速の有無,速度違反の有無,著しい過失の有無,重過失の有無,その他交通ルール違反の有無等)を個別事例ごとにみていき判断します。

 

● 物損で示談した過失相殺率と別の過失相殺率を人損で主張すること可能

物損で示談してしまったら,もう何も言えないのではないかと思うかもしれませんが,物損の過失相殺率に人損はそのまま拘束されるものではありません。なので,人損の示談の際にも,弁護士に正当な過失相殺率を導き出してもらって,示談交渉をしていく必要があります。訴訟の場合も同様です。

 なお,訴訟になると,実況見分調書や供述調書などの刑事記録が出され,それどおりになってしまうのではないかと思われますが,裁判官はすべての証拠をもとに事実認定を行います。例えば,事故現場に出向くことで,駐車場内のミラーの位置や見え方などを写真に撮ってこちら側の証拠を作って,過失2とされていたものを0.5までに下げることができる事案もありました。

 

● 好意同乗(無償同乗)という問題

運転者の好意により又は無償で同乗していた自動車につき事故が発生し当該同乗者が損害を被った場合,当該同乗者の損害が減額されるのかという問題があります。

1,単なる便乗・同乗型の場合,減額はしないが,2,危険承知型(事故発生の危険性が高いことを知りながらあえて同乗した場合)・危険関与・増幅型(速度超過をあおった場合など)などは減額される場合がある,というのが実務の傾向です。

もっとも,加害者の過失の度合いなどに応じて,減額されない場合もありますので,保険会社に言われたことを鵜呑みにせず,弁護士に相談するのがよいと思います。

 

● 被害者側の過失という問題

過失相殺における過失とは,被害者本人の過失だけではなく,「身分上または生活関係上一体をなすとみられるような関係にある者」の過失を斟酌できるとされています(被害者「側」の過失)。例としては、助手席にいた妻が被害者である場合,運転していた夫が被害者「側」とされる場合などです。夫婦など極めて近い親族関係・内縁関係などいわゆる「財布はひとつ」といえる事情が存在しているかどうかが重要です。

以上 

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弁護士 関  真 悟

 

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