【交通事故】交通事故と消滅時効

交通事故と消滅時効について簡潔に書きたいと思います。

消滅時効とは,一定期間権利を行使しないでいると,時効の援用をされることによって権利が消えてしまうものです。

 ■ 加害者に対する損害賠償請求権の消滅時効

加害者に対する損害賠償請求権の消滅時効は,次のとおりおおまかに3年と把握しておいてください。

 ・死亡による損害

→死亡日から3年

 ・傷害による損害

→事故日から3年

 ・後遺障害による損害

→症状固定日から3年

 ・物損

→事故日から3年

 になります。

 ■ 時効の中断

時効の中断事由があると,時効のカウントが0からスタートします(時効の中断)。

時効の中断についての一般論は,HP上の「債権の種類と注意点」のページに書いています(請求,差し押え,承認)ので,ここでは交通事故でよく問題になる中断事由を書きたいと思います。

 ・訴訟提起 〇

中断事由の請求にあたりますので,中断します。催告(内容証明郵便)は,6か月以内に訴訟提起が必要になるので注意してください。

 ・任意保険会社からの支払 〇

任意保険会社の治療費や休業損害等の支払いは,加害者に対する損害賠償請求権の時効の中断事由になります。任意保険会社が加害者の代理人的立場で支払っているものだからです。任意保険会社が医療機関に直接支払う場合も,代位弁済理論により中断事由になります。

・任意保険会社からの示談金の提案等の債務の存在を認める書面 〇

任意保険会社から損害賠償額のご案内等の書面で示談金の提案がある場合,債務の存在を認めていることになりますので,たとえ額に争いがあっても,中断事由になります。もっとも,書面には日付が記載されていることが重要です。口頭の場合,提案した・してないなどで後々争いになっても困りますので。

 ・自賠責保険金の支払 ×

自賠責保険会社に対する請求や支払は,それだけでは加害者に対する損害賠償請求権の時効の中断事由にはなりません。制度上,自賠責保険会社は加害者の代理人的立場とみることが困難だからです。時効中断承認書というものをもらっていても同様です。時効中断承認書は自賠責保険に対する被害者請求(16条請求)の時効を中断するものです。

 ■ 最後に

示談金の提案の書面の記載からすでに3年経ってしまっている事案がありました。

相談者にもう一度現段階の提案を保険会社に要請してみてとアドバイスをしたところ,保険会社が相談者に示談金の再提案してきたことがあり,時効の中断になったことがありました。時効期間が経過していても,保険会社が援用していなのあれば,チャンスはあります。

以上

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弁護士 関  真 悟

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